レポート
2023.02.16(木) 公開
今年の｢電気代｣の検索ボリュームは､
過去3年間の最大ボリューム比○倍！レポート
今年も厳しい冬が日本列島を襲っています。
寒さの厳しさと国際情勢が相まって､電気代高騰が家計を圧迫しているという報道を多く耳にします。
そこで､NOB DATAが代理店契約を締結しているDS.INSIGHTの検索データから､｢電気代｣について調べてみました。
DS.INSIGHTとは､ヤフー株式会社の保有する行動ビッグデータ（検索と位置情報など）を分析するデスクリサーチツールです。検索ボリュームの推移や検索ユーザー属性など､ヤフーが保有する大量のデータを活用できます。詳しくは代理店を務める弊社までお問い合わせください。(※データは統計化されており個人を識別できるものではありません。)
以下では､DS.INSIGHTで取得可能な情報の一部などを元に､｢電気代｣に対する人々の関心を追いかけてみます。
今年の｢電気代｣の検索ボリュームは､
過去3年間の最大ボリューム比○倍！
過去3年間の｢電気代｣というワードでの検索ボリューム推移を調べてみた結果が､下図にあたります。
横軸は日､縦軸が1日あたりの検索人数（推定値）を指します。
出所：DS.INSIGHT
グラフを見ると､今冬の｢電気代｣への検索ボリュームが際立っていることが理解できます。
2021年の冬にも検索ボリュームが普段と比べて増大したものの､今冬ほどのボリュームは示していません。
2021年の最大検索ボリュームの約3倍を2023年に記録したと言うと､今冬の検索ボリュームの大きさがいかに大きいか理解できるのではないでしょうか。
男性と女性､｢電気代｣への関心が大きいのは､どっち？
DS.INSIGHTは推移だけでなく､特定の期間の検索者の属性まで収集することが可能です。
1/23週では｢女性｣が｢インターネット利用人口｣より多く｢電気代｣を検索していると､下図から理解できます（｢インターネット利用人口｣では男女比半々のところ､｢電気代｣は女性が約6割強）。また､同時期の40代は｢インターネット利用人口｣よりも約20ポイント高い比率を示しており､中年層での検索が多いことが理解できます。
出所：DS.INSIGHT
1月の4週間で､｢電気代｣を含むキーワードで最も大きく検索ボリュームが増えたのは｢電気代 ○○ △△｣の組み合わせ
また､DS.INSIGHTでは同時に検索されているキーワードボリュームなども容易に抽出・図示でき､より詳細な検索行動が把握できます。
例えば､週単位で検索キーワード単位のボリュームや属性も抽出することができます。
出所：DS.INSIGHT
1/23週に最も検索ボリュームの多かった｢電気代 値上げ 2023｣は､1/2週は9位の2,000人､1/9週は3位の8,700人､1/16週は1位の51,800人と検索ボリュームを増大させる推移を見せました。
｢電気代 値上げ 2023｣の検索ボリュームだけでなく､それを検索した人の属性に変化はあったのでしょうか？DS.INSIGHTでは複合キーワードの結果も把握できます。
例えば､年齢別に週単位の｢電気代 値上げ 2023｣の検索ボリュームも抽出されるデータを加工すると算出・図示化が可能です。
出所：DS.INSIGHTをNOB DATA加工
1/2週と1/23週で世代別の検索ボリュームの増加状況を見ると､実数では40代が最も大きく増大（約21,000人）､増大率では20代の47倍と確認できます。
さらに踏み込み､40代は｢電気代 値上げ 2023｣と同時にどのようなキーワードを検索しているのかを調べることまでできます。
下の共起ネットワーク図（図中の○が大きいほどボリューム大､色が青が濃くなるほど男性比率高め､○と○を結ぶ線が太くなるほど同時検索ボリューム大)によると､各地域の電力会社の名前を女性が多く検索していることまでわかります。特に中部､関西､九州､東京､中国､四国電力管内は女性の関心が高いです。同時に､女性の検索よりも男性の検索が多い東北､東北電力管内は他と検索属性が異なるという特徴が見て取れます。
このようなデータから､地域ごとにどのような属性の人が電力価格の変動に関心が高く､例えばオール電化や電力事業への参入､節電関連商品・サービスの開発に伴うマーケティング施策を実行するのであれば､誰を重点ターゲットとして施策を実行すると､効果が期待できるかの仮説立てにも役立てることができるでしょう。
出所：DS.INSIGHT
まとめ：DS.INSIGHTの使い方
日々の生活に大きな影響を与える｢電気代｣について､検索観点から簡単に情報をまとめてみました。
DS.INSIGHTを使うことで､｢電気代｣という検索キーワードと同時に検索されているものがは何か､誰が大きな関心を示しているかなど把握できたのではないでしょうか？
特定の検索キーワードの組み合わせの推移を追いかけるなど今回はDS.INSIGHT単体のデータで分析しましたが､自社データや公開データと組み合わせて分析することで､よりユーザー理解度の高い知見抽出や施策展開が可能になると期待できます。
DS.INSIGHT単体の活用や､DS.INSIGHTデータや関連データを含めた高度な分析､分析組織の立ち上げや育成など､ご要望に応じて柔軟にNOB DATAのプロフェッショナルがご支援いたします。
ぜひお気軽にご相談ください。