レポート
2025.04.24(木) 公開
AIとLLMの違いを知ろう
まず、AIとLLMの違いについて整理しましょう。
AI(Artificial Intelligence:人工知能)は、人間の知能を模倣し、学習、推論、問題解決などを行うコンピュータシステム全般を指します。画像認識、音声認識、自然言語処理など、様々な分野で活用されています。
一方、LLM(Large Language Model:大規模言語モデル)は、AIの一種で、膨大なテキストデータから学習し、人間のような自然な文章を生成できる言語モデルです。ChatGPTやClaude、Geminiなどが代表的なLLMです。
LLMの特徴は、以下のとおりです:
- 膨大なデータから学習している
- 自然な対話ができる
- 様々な文脈を理解できる
- テキスト生成能力が高い
2.1. ChatGPTのモデル比較
ChatGPTで利用できる主なモデルを比較してみましょう:[2025.03時点]
横スワイプで続きを御覧ください
モデル選択のポイント:
-
GPT-4.5 Preview:
高度な推論能力と創造性が求められる複雑なタスクに最適です。最先端の問題解決や高度な創作が求められる場面で、非常に精確な対応が可能です。コストはやや高めですが、その分高い精度と多様な処理が可能です。 -
GPT-4o:
マルチモーダル処理が可能な汎用性の高いモデルです。テキスト、画像、音声など、複数のメディアを統合的に処理する必要がある場合に有効です。インタラクティブなアプリやコンテンツ作成に適しています。レスポンスが速く、コストも比較的抑えられています。 -
GPT-4o mini:
GPT-4oの軽量版で、基本的なマルチモーダル機能を維持しつつ、より高速で低コストで利用できます。モバイルアプリやリアルタイム処理、予算制約のあるプロジェクトに最適です。 -
o3-mini:
高い効率性とコストパフォーマンスを重視した軽量モデルです。大量処理やコストを抑えたプロジェクトで優れたパフォーマンスを発揮します。シンプルなタスクや大量データの処理が求められる場合に向いています。 -
トークンとは:
トークンはテキストの処理単位で、英語では約4文字、日本語では2文字程度が1トークンに相当します。料金計算やコンテキスト長の制限は、このトークン数に基づいて行われます。 -
コンテキスト長とは:
コンテキスト長は、モデルが一度に処理できるテキストの最大長さを指します。例えば、GPT-4oのコンテキスト長が128Kトークンであれば、質問と回答を合わせて約200,000文字まで処理可能です。長い会話履歴や大量のデータを扱う場合には、コンテキスト長が大きいモデルを選ぶことが重要です。
初級プロジェクトでは、コスト効率の高いo3-miniやGPT-4o miniから始めることをお勧めします。これらのモデルは基本的なタスクに十分な性能を持ちながら、コストを抑えることができます。
この記事の著者

フルスタックエンジニア
岡田 大作
20年近いWeb開発経験を持つフルスタックエンジニア。バックエンドからフロントエンドまで幅広い技術領域に精通。メガベンチャーや大手通信キャリアにて多数のプロジェクトに携わる。近年は、大規模言語モデル(LLM)をはじめとするAI技術を活用した事業開発に注力している。
「ChatGPT導入・活用支援」はNOB DATAにご相談ください
ChatGPTの導入・活用に課題を感じていませんか?
NOB DATAでは、ChatGPT開発およびデータ分析・AI開発のプロフェッショナルが、多種多様な業界・課題解決に取り組んだ実績を踏まえ、ChatGPTの導入・活用を支援しています。社員向けのChatGPT研修も実施しており、お気軽にお問い合わせください。
LLMシステムの基礎と活用シーン