イベントレポート「一般社団法人データサイエンティスト協会 7thシンポジウム 〜データサイエンスの最前線〜」への登壇
2020年11月9日(月)、10日(火)に開催された「一般社団法人データサイエンティスト協会 7thシンポジウム 〜データサイエンスの最前線〜」にて、2日目のプログラム内で弊社代表の大城が登壇いたしました。
東京以外でもAI・データサイエンスに取り組む企業は増えており、新型コロナの影響からリモートワークや地方移住などもあって、東京の仕事を地方で請けるなど様々な働き方が実践されています。
一方で、地域には案件が少なく、AI以前にIT化が進んでいない企業も見受けられます。
そこで「地方で奮闘するデータサイエンティスト」をテーマに、全国各地(北海道・宮城・大阪・奈良・福岡・沖縄)からゲストが集い、地方における現状や課題について議論を交わし、モデレーターを大城が務めました。
■参加いただいたゲストの皆様
株式会社LIGHTz AI応用技術研究所 足立 悠 氏
株式会社エクテック 取締役 兼 AI技術戦略室 室長 佐藤 一宏 氏
伊藤忠テクノソリューションズ株式会社 西日本ソリューション推進部 部長 杉村 麻記子 氏
日本電気株式会社 コーポレート事業開発本部 シニアマネージャ 相馬 知也 氏
ちゅらデータ株式会社 代表取締役社長 真嘉比 愛 氏
株式会社TechnoFACE 技術開発部 シニアマネージャー 丸山 哲太郎 氏
株式会社カホエンタープライズ 最高技術責任者 CTO 宮田 和三郎 氏
自己紹介では皆様の地元活性化に対する熱い想いを語り、移住したきっかけが結婚や子育てなどのライフスタイルの変化による「嫁ターン」が印象的です。
まずはIT企業の求人数を紹介し、東京一極集中を数値で説明しました。
このような現状を踏まえた地方特有の悩みとして、東京の下請けとしてコスト競争に陥る点、案件規模が小さいこと、データの整備や管理を行うクラウドエンジニアの不足などが挙げられました。
また、AIやデータサイエンティストに対する認知度が低いため、イベントなどによる啓蒙など地道な活動の重要性も指摘されました。
一方で地方の顧客にとっては新型コロナウイルスの影響もあり、東京在住者が訪問することに対する不安があり、現在地方在住者にとって案件を受注できる追い風になっているそうです。
また、地方の人材育成や組織においては、幅広く高いスキルを持つエンジニアの採用は東京以上に難しいため、様々なスキルや背景を持つメンバーを採用して、組織作りやIターン・Uターンだけでなく海外の人材も視野に入れて採用を進めているそうです。
地域独特の課題としては、北海道では積雪や除雪の運用について言及されており、画像認識などの活用で身近な社会課題解決に期待されています。また、観光産業も地方活性化を目指すキーであり、世界遺産や観光名所における応用も考えられています。
就職活動を控えた学生における意識の変化もあり、リモートで仕事できるかを重視する地方の学生も増えているそうです。
東京と同じ悩みという面では、クライアントからの高すぎる期待値といったデータ分析特有の悩みが挙げられており、小さく始めて大きく育てるように交渉したり、難しい手法で高度な分析にとらわれずExcelなど身近なツールでも成果を出す重要性などをクライアントに提案することなどを解決策として挙げていました。
また、自治体や保守的な企業ではオンラインで仕事をする文化がなく、むしろ対面でないと失礼と思われている節もあり、こうした理解を進めていくことも重要とのことです。
イベントの方向性と今後について
IT企業は東京に集中しており、AI・データサイエンスなどの先進分野では更に顕著となります。
それでも各地方で活躍する方々は地元を盛り上げたいという志があり、地方における苦労を乗り越えていく話は、大変興味深いものでした。
今回のイベントを機に各地域で連携しながら課題や案件に取り組むなど、令和時代ならではの場所を越えた協力体制として弊社大城が提唱する「DS47(仮称)」 の実現に向けて邁進したいと思います。
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Tag : NOB DATA, データサイエンティスト, データ分析